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観月の集い2023 「月を詠む短歌」入選作品発表!
当館の秋の恒例イベント「観月の集い」に合わせて募集していた「月を詠む短歌」につきまして、
全国からたくさんのご応募をいただき誠にありがとうございました。
選者4 名による審査の結果、10 首が優秀作に選ばれました。
また、その中から各選者が選ぶ選者賞(特選)も決定しました。
<選者>
- 笠木 拓(歌人、第2回高志の国詩歌賞受賞者)
- 黒瀬 珂瀾(歌人、読売歌壇・未来短歌会選者)
- 仲井 真理子(歌人、富山県歌人連盟理事)
- 室井 滋(高志の国文学館館長)
9月30日(土)に開催した「観月の集い」舞台発表では、入選された方々の表彰を行いました。
以下に特選・入選作品をご紹介いたします。
特選
笠木拓 選
木の間から月のひかりの斑は洩れて避けつつ歩くときどきは踏む
西橋美保
黒瀬珂瀾 選
ふるさとの佐渡をも照らす満月をあと幾度見ん近き全盲
細川喜久恵
仲井真理子 選
稲束の甘きにほひを受け取りて月明りのなか稲架掛け終へし
穂苅真泉
室井滋 選
始まりは残月の日の遊歩道空を見ていた君を見ていた
岩本稔
入選
自転車の父におぶさり接骨院へ月がきれいと初めて思ひし
位寄澄江
言うべきを胸につもらせ望月のもったり低く昇りし夕べ
多治川 紀子
笛吹きてうねりうねらす「たてもん」の帆柱きしみ月も照らさん
土肥芥舟
ながらえて月三つ見えしかぐや姫ふわり帰らん闇晴れし時
長峰久仁子
とこしへに欠けざる青き月見たりニベアの大缶購うときに
平田幸美
涼やかな和色の羽織袴着け挑みたる棋士満月の夜に
盛田和子
なお、ご応募いただいた全ての作品は、9月30日(金)~10月1日(土)の2日間、当館の研修室101に展示しました(写真参照)。
また、選者4名も9月30日の舞台発表で月にちなんだ短歌を披露しており、選者の作品はしばらくの間当館「ふるさと文学の回廊①」(受付近くの無料エリア)にて展示しておりますのでぜひご覧ください。